ぱのこめの生活

20代のゲイ。主に、日々の生活や趣味などについて書きます。

思い出の一曲

どうも、ぱのこめです。

大変遅くなりましたが、あけましておめでとうございます!

2020年もマイペースにブログ更新しようと思います。よろしくお願いします。

 

 

先週末に登山サークルの人たちと一泊二日で静岡県へ行ってきました。

その帰りの車中で、自分にとって思い出深い楽曲を一曲流して、曲を聴きながら楽曲に紐付いている思い出を語るという企画(?)をしました。

 

他の人たちは恋愛関係の曲を紹介してくれたのですが、私は先に家に着いてしまって紹介することが出来ませんでした。

でも、私も恋愛関係で思い出の曲を一つ思いついたので、せっかくだからブログに書こうと思います。

 

 

 

私の思い出の一曲は「1/6 -out of the gravity-」です。

本当はボーカロイド初音ミクが歌っている曲なのですが、あの独特な電子音が苦手な人もいると思うので人間のカバーverを載せておきます。

曲を聴きながら記事を読んでもらえると、より趣深いかなと思います。

 

 

www.youtube.com

 

 

この曲の歌詞は、片思いしている相手の悲しみを減らすために、相手を月へ連れて行こうとするという内容になっています。

これは、月に行けば体の重さが1/6になると同時に、辛いコトや悲しいコトも全部1/6になるという発想からきています。

これだけ冷静に読むと「何言ってんだコイツ」ってツッコミを入れたくなると思いますが、自分の場合はSF好きも相まってとても好きなアイデアです。

 

 

この曲を聞いていたのは私が高校生の頃で、特に高校2年生から3年生の間にクラスが一緒で、一番仲の良かった(そして片思いをしていた)人との思い出に紐付いています。

 

その彼は時々大きい失敗をやらかすお調子者なのですが、真面目で誠実で、自立心が強い人でした。

私も当時から世間一般の同年代の人たちと比べて自立心が強く、なにかを決めたり実行したりするときも他人に相談とかはほとんどしないタイプでした。

でも、彼にだけは色々相談したり話したりして、意思決定の参考にしていたことを覚えています。

今になって当時を振り返ってみると、彼のことを結構頼りにしていたんだなって思います。

 

高校時代の私は固定のグループでずっと一緒にいるのを好まないタイプだったので、クラス内でもいろんな人と広く浅く付き合うタイプのちょっとフワフワした立ち位置にいたような自覚があります。

その彼もクラス内では比較的私に近い立ち位置だったので、二人組を作って作業するときなんかに一緒にやるようになって、それから日常的に一緒にいるようになりました。

まあ、私が彼を好きになって一方的にベタベタしていただけな可能性もありますが...そこのところは、うやむやにしておこうと思います笑

 

私はその当時から男性を好きになることを自覚していたので、自分は彼のことが恋愛的・性的に好きだとハッキリと認識していました。

彼は自分が正しいと思うことをまっすぐ信じて行動できる人で(間違っていることもたくさんあったけど)、不器用で要領も少し悪いんだけど何事にも一生懸命に取り組む姿勢が私はすごく好きでした。

もちろん、見た目もすごく好きでした!(大切)

あと、彼は見栄っ張りで恥ずかしがり屋な部分があって、女性の話とかを自分からするタイプではなかったので、彼のそういう側面も私にとっては居心地が良かったんだと思います。

 

 

この曲に対して当時の自分が抱いていた思いは大きく2つあります。 

 

1つ目は、自分もこの歌の歌詞にあるように、周囲の環境によるしがらみから解き放たれたいという思いです。

私は高校入学の時点でゲイであると明確に自認してはいないまでも、他の人と違うことは自覚していました。

なので、高校一年生の間は何とか乗り切れたものの、二年生になる頃から周囲の人から求められる男性的なふるまいだったり、異性愛主義的な話題に対応することに疲れてしまって、そういうものから解放されたいなあとずっと思っていました。

中学から高校に進学して生活の自由度が増したとはいえ、メンバーが固定されたクラスで決められた授業を受けて、放課後にはいつものメンバーと部活をして帰るという、比較的決められた枠組みでの生活でした。

そういう固定化された環境に居心地の良さを感じる人もいるとは思うのですが、自分の場合は逆で、特に私の周りはThe ノンケみたいな人ばかりいたので、そのような環境に対して居心地の悪さみたいなものをずっとどこかで感じていました。

そんな感じでちょっとネガティブになっていた時期に彼と仲良くなって、彼と一緒にいるときだけはなんとなく気が休まるような気がして、どんどん好きになっていったんだと思います。

私の中にハッキリとした苦しみの原因があったわけでもないし、それを彼が解決しようとしてくれたというわけでもないのですが、ただなんとなく、彼と一緒に居る時だけはこの歌のように重力から解き放たれることが出来ていたような気がします。

 

2つ目は、自分もこの歌の主人公のように、彼のことを彼のことを救ってあげたいという思いです。

これまでにも書いた通り、当時の私は彼から救ってもらったような気持ちになっていた一方で、自分は彼に対して何も与えられていないような気がしていました。

なので、この歌の歌詞に出てくる主人公のように、私も彼のために何かしてあげられることはないかなあと、ずっと思っていました。

でも、彼はそんなに悩みを抱えるタイプではなかった(と、少なくとも私の眼には見えていた)ので、結局卒業まで私が彼に対して何かを与えることはありませんでした。

もしかしたら、私が自覚していないだけで、彼にとっては私と一緒にいる間に何か救いがあったのかもしれないので、そういうことが一つでもあったことを祈るばかりです。

 

 

最後に、この曲の一番好きな歌詞は、最後のサビの冒頭にある

 

見え隠れしている気持ちは

多分バレているんだろうけれど

今はそれ以上  君を救いたいエゴイズム

 

という部分です。

 

自分の下心を自覚していて、しかもそれを相手に悟られていることも薄々気付きながら、それでも「君のため」って言い訳して行動するあたりは、なんとなく感慨深いものがあります。

世間体と欲求の狭間で揺れ動く感じとか、表向きは利他的な行動なのにそれを「エゴイズム」って言っちゃう辺りとかも、個人的には共感できてグッときます。

この歌の歌詞は全体的にストーリー調&直接的な表現が多いので、好き嫌いは分かれると思いますが、私はメロディーと相まってとても好きな、思い出深い一曲です。

 

 

 

以上、私の恋愛に関する思い出の一曲についてでした。

 

車の中でこの企画をやった感想としては、他の人の話を聞いているだけでも面白かったし、普段は話さないような思い出を話すきっかけになって良いなあと思いました。

あと、自分で改めて意識しながら曲を聞いてると、当時のことを色々思い出して哀愁を感じました。

大学に入学してからは彼とほとんど連絡を取っていなくて疎遠になってしまっていますが、春休み中に連絡してみようと思います。

 

良かったら、皆さんの思い出の一曲も教えて下さい。

 

それでは、また。